Last updated on 2021年3月9日
緑茶のエピガロカテキンガレートは、新型コロナウイルスとエイズウイルスの感染と発症を防ぐかもしれません。
エピガロカテキンガレート(EGCG)はあらゆる食品の中で緑茶にしか含まれていない成分で、抗ウイルス作用が注目されています。
緑茶にはウイルスの増殖を抑え、予防になるかもしれないということが海外の論文からわかってきています。
日本で緑茶は簡単に手に入るので、今の時期は、とりあえずほうじ茶とかウーロン茶でなく緑茶をたくさん飲みましょう。
それでは順序だててご説明していきましょう。
|
新型コロナウィルスはHIVと似ている
インド工科大学の科学者たちによる新型ウイルスの解析の中で、
「新型ウイルスには 4つの他のウイルスのタンパク質が挿入している」
ということがわかったそうです。
科学誌 BioRxiv(バイオアーカイヴ)に掲載されていた記事はこちら。
▶Uncanny similarity of unique inserts in the 2019-nCoV spike protein to HIV-1 gp120 and Gag
そして、挿入しているその 4種類のタンパク質すべてが、
「エイズウイルスのタンパク質と同じ」
だということが記されています。
つまり、コロナとエイズは似ている。ということです。
専門的にもっと詳しい内容を知りたい方はこちら。
コロナは一度かかると一生感染したままかもしれない?
エイズウィルスは、「一度感染すると、生涯感染したまま」というのが、エイズウイルスの特徴です。
韓国で、コロナウィルスで一度陰性になった患者が再び陽性になったというニュースをごぞんじでしょうか。
ウィルスが再活性化した可能性があるといわれています。つまり、エイズウィルスのように一生感染したままであるかもしれないということです。
韓国、新型コロナウイルスで少なくとも116人が陰性から再陽性に 韓国当局は13日、新型コロナウイルスでいったん陰性となった患者のうち、少なくとも116人が再び陽性反応を示したと発表した。同日に発表された新規感染者は25人にとどまったものの、「再活性化」患者の増加に懸念が強まっている。 当局は再陽性の原因を調査中。ただ、韓国疾病予防管理局(KCDC)の鄭銀敬局長はこれまで、患者が再感染したというよりもウイルスが再活性化した可能性があるとの見方を示している。 ほかの専門家らは、検査の欠陥が関係している可能性や、残存したウイルスが患者の体内にとどまっているものの、患者に危険を及ぼしたり、他者に感染したりすることはない可能性があると指摘している。 (Newsweek) |
エイズウイルスと緑茶の関係
「エイズウイルスと緑茶の関係」が述べられた論文や報道があります。
それによると、緑茶に含まれているのエピガロカテキンガレートを摂取すると、
「HIV が免疫系細胞に最初に結合することを妨げる」というのです。
英国シェフィールド大学のニュースリリースです。
緑茶は HIV を寄せ付けない作用を持つ可能性があるGreen tea could keep HIV at bay 英シェフィールド大学と米テキサス州のベイラー医科大学が発表した研究によると、緑茶を飲むことは HIV / AIDS との闘いに役立つ可能性がある。 研究者たちは緑茶に含まれる「エピガロカテキンガレート(EGCG)」と呼ばれる成分が、HIV が免疫系細胞に最初に結合することを妨げることを発見した。エピガロカテキンガレートが免疫系細胞に結合すると、HIV が定着する余地がなくなるのだ。 シェフィールド大学の分子生物学およびバイオテクノロジー学部の研究を担当したマイク・ウィリアムソン教授 (Professor Mike Williamson)は、次のように述べている。 「私たちの研究によると、緑茶を飲むと、HIV に感染するリスクが低下し、 HIVの蔓延を抑制することができる可能性があります」 「これは治療法ではなく、感染を回避する安全な方法でもありませんが、感染者の生活 の質を改善するために、従来の薬と組み合わせて、緑茶を摂取することをお勧めしたいと思います。将来的には、さまざまな量のお茶からどれだけの効果が 期待できるかを判断する方法の研究をおこないたいとも思っています」 |
EGCGはウイルスの増殖を阻害する
アメリカ国立衛生研究所 データベースによるとエピガロカテキンガレート(EGCG)は、「HIVの逆転写の段階を阻害する」とあります。
この「逆転写」というのは、きちんとした医学的説明ではないですが、大ざっぱには、「ウイルスが増殖する際の反応」であり、つまり、「ウイルスの逆転写を阻害できれば、そのウイルスは細胞内で増殖できない」といえると思われるのです。
つまり、逆転者を阻害=ウィルスの増殖不可。
簡単にいうとこういうことです。
▶Epigallocatechin gallate inhibits the HIV reverse transcription step.
ただ、先ほどご紹介した研究は、研究室の試験管内での実験ですので、「人間が口から飲む場合の効果とは一致しない可能性がある」ことには注意したいところです。
飲んだだけでは、試験管での実験ほどの効果が出るのかどうかわからないということです。
緑茶は新型コロナウイルス対策にものすごくいいかもしれない
飲んだだけでは、効果があるかどうかわからないと言われているエピガロカテキンガレート(EGCG)ですが、こんな報告もあります。
インドのERA医科大学という医学系大学の研究者たちが、知られている 18種類の食品成分について「分子ドッキング」という方法で探査した結果、
「エピガロカテキンガレートという物質に最も高い抗ウイルス作用があった」そうです。
・分子ドッキング研究を使用してCOVID-19と戦うための治療薬としての食物分子の同定
この「エピガロカテキンガレート」というのは、「カテキン」の一種で、「緑茶」に含まれているものです。
ところが、普通のカテキンは、紅茶とかウーロン茶とか、さまざまなお茶に含まれているのですけれど、「エピガロカテキンガレート」というのは、手軽に手に入るものとして、
「緑茶にしか含まれていない」
のだそうです。
先ほどの論文には、18種類の食品成分がすべて数値として比較されているのですが、参考として、新型コロナウイルスの治療薬として期待されている「クロロキン」とか「レムデシビル」との数値を比較しますと、ウイルスの受容体によっては、
「緑茶の成分は、抗ウイルス薬の最高で 2倍ほどの抗ウイルス活性がある」
というのです。
すこし大雑把な論説で、また確実とはいえない予防方法ではありますが、薬よりも効果があるということまでわかってきています。
専門的な論文をお読みになりたい方は、リンクからたどって行って下さい。
とにかく、今は、緑茶を飲みましょう。また、海藻もよいそうです。
不透明で未解明な部分はある新型コロナウィルスであるものの、身近にあるものが感染の予防になっているなら、飲まない手はありませんね。
引用元の記事:
- 新型コロナウイルスに「HIV (エイズウイルス)」のタンパク質が挿入されていることをインド工科大学の科学者たちが発見。さらに「感染しても免疫を獲得できない示唆」を中国当局が示し、事態は新たな局面に
- 治療薬として有望なクロロキン等より「緑茶に含まれるエピガロカテキンガレートのほうが新型コロナウイルスへの抗ウイルス作用がはるかに高い」ことが公開された論文で判明。そして思う日本人の日常食のすごさ
○Haivのお気に入り京都一保堂の煎茶。甘みがあって上品な美味しさです。
1,620円
|
最後までお読みいただきありがとうございました。
Comments are closed.