Last updated on 2021年2月9日
一見さんお断りって本当にあるの? なぜ?
京都府外の人は疑問を持っている方が多いのではないでしょうか?
単刀直入に答えると、「あります。」
皆様の疑問に、京都人Haivがお答えしたいと思います。
目次
1. 一見さんとは?
2. 一見さんお断りは何故?
3. 一見さんお断りのお店はどんなお店?
4. いく方法はあるの?攻略法。 |
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1. 一見さんとは?
一見さんとは、紹介なしの初めてのお客さんのことを言います。
一見さんお断りとは、初めてのお客様の入店お断りということ。とりわけ、京都の花街のお茶屋さんのお店や飲食店で一見さんお断りされるところがあります。
お茶屋さんというのは、芸者さんや芸子さんがくるようなところです。
お金持ちである、有名人であるという理由でも一見さんであれば入店お断りされます。
小泉純一郎元首相がまだ厚生相だったときも断られたという逸話があります。
2. 一見さんお断りは何故?
では、なぜ一見さんお断りなのでしょうか?
まずは、京都独特の花街の飲食店の仕組みを知らないといけなません。実は今でも、クレジットカードを使えない飲食店がかなりあります。お店で飲食を済ませた後、後から請求書を送るケースが多いのです。いえば、ツケ払いです。
お店と顧客は、信用で成り立っています。花街を支えていた昔の旦那(だんな)衆は、財布を持ち歩かずに遊び歩いました。今では、京都府外の観光客が多くなりましたが、昔は、主に京都の旦那衆によって成り立っていた花街でした。
初めてのお客の入店をお断りすることは、その決済システムのリスク回避と、京都という伝統と由緒あるお店自体のクオリティーを守る為にも必然だったのです。
3. 一見さんお断りのお店はどんなお店?
そうとはいえ、今では、初めての方も入る事のできるお店も多くなってきています。どんなお店が一見さんお断りで、どんなお店が入店可能なのでしょうか?
最近は、ミシュランの星を獲得している飲食店もありますが、ミシュランに掲載されているからといって、一見さんOKということではありません。ミシュランは、覆面で飲食にきて、審査をし、飲食店側がOKしていないにも関わらず掲載しているようです。
一見さんお断り店
- 看板等がない
- 電話予約してもいつも何かの理由(満席など)で断られる
一見さん歓迎店
- 表にメニューなどが出ている
- 飲食店サイトに掲載されている
4. いく方法はあるの?攻略法。
紹介者がいるのがベストです。もし、紹介者がいるならぜひ、一緒に同伴してください。その際に、その方から「この方はこれこれこういう方で、自信をもって紹介できる人なので、次に来たときもよろしく。」などと、お墨付きのご紹介されるのがよいでしょう。もしくは、「また、利用させてもらってもいいでしょうか。」などと許可をもらいましょう。お店によっては、一回だけでは難しい場合もあるかもしれません。そういう場合は、何度か通って、信頼を得ましょう。
「紹介者もいないけど、京都旅行中にどうしても行ってみたい。」というときに試してもらいたいのは、宿泊先のホテルのコンシェルジュにご紹介してもらうということです。もし、そのホテルの会員であったりするなら、ホテルの信用があるので、コンシェルジュも紹介しやすいと思います。
また、ホテルの会員でもない場合は、名の通った高級ホテルから予約をしてもうということもお試し下さい。私は、一見さんお断りのお店で、某著名ホテルからの予約は、日本人だけでなくとも海外の人も受ける事があると聞いた事があります。但、お店によると思いますので、必ずとは言えません。
その他には、最近、一見さんお断りを廃止したお店もありますので、そういうお店を利用するののも手です。そういったお店は一般の飲食店サイトに掲載されています。また、そこから直接予約ができるようになっているので、飲食店サイトなどをご利用ください。
最後に、
一見さんお断りのお店は、常連客が多く、また、京都の伝統や習慣がそのまま残っています。お店も佇まいもとても貴重な日本文化を残しています。たとえば、上の写真のカウンター、一枚の無垢の木でできたカウンターで、お店の端から端まで4〜5mはある逸品です。これくらいのカウンターがあるところは、京都でも、もうそんなになくて、おそらくここだけではないでしょうか?
こんなカウンターごしでの大将との会話は、昔のよき京都を彷彿とさせてくれます。また、お料理ですが、素材は一流で、その調理法は芸術です。どこの産地で、誰が育てたものなのか、お野菜はもちろん無農薬素材がほとんどです。京都ならではの季節にあわせた食文化が月ごとにあり、伝統と文化をたっぷりと味わわせていただけます。日本文化が培ってきた知恵と技術が一皿に盛り込まれているといっても過言ではありません。そして、京都人は、そういう文化を守って行きたいと考えている人が多いのだと思います。
一見さんお断りは、京都府外の方からするといじわるな京都のイメージなのかもしれないのですが、京都の伝統と技術、そして文化を守るための一つの京都人の知恵なのです。
■ 攻略法まとめ
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